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かくれんぼ / Hide-and-seek
気ままに綴る写真絵日記です。
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桜と日本の歴史 / Flower with sadness

今年の桜はほんとに長持ちで、
随分楽しませてもらいました。

昨日は、京都右京区の仁和寺の御室桜が満開だということなので、
天気も回復したことだし、訪ねてみました。

仁和寺の御室桜は、京都で一番開花が遅い桜なんだそうです。
そんなわけでなのか、京都人にとっては、
「見ないと春の義理が果たせない」桜なんだとか。

前日、前々日の雨風でどうなっているか心配でしたが、
まさに今が盛りと咲き誇り、
花弁が風に舞う様も見事でした。

御室桜

話は変わりますが、先日 NHK 教育の『歴史は眠らない』という番組を観ました。
どうやらこの番組は毎週火曜日に放送されるシリーズ物で、
テーマごとに 4 週間ほどのプログラムとなっているようです。

この日は桜をテーマとした 3 週目の放送で、
語り手は、日本に帰化した英国ウェールズ出身の作家、C・W ニコル氏でした。
残念なことに、1、2 週目の放送を観ていませんでしたが、
歴史をひもときながら、日本人にとって桜とは何か、を考察してきたようです。

日本の歴史に桜が登場するのは、かなり古い時代にまで遡ることができます。

7 世紀に役の小角という修験者が、
修行に入った吉野の山で金剛蔵王大権現の姿を桜の木に刻んだことから、
修験道を信仰する者達が桜(ヤマザクラ)を吉野山にどんどん増やしていき、
古来より知られる吉野山の姿を作り上げたそうです。

平安時代には、貴族達が屋敷の庭の桜を愛で、歌を詠み、

豊臣秀吉は 1598 年に家族や大名を引き連れて、
豪華絢爛たる花見の宴を催し、

江戸時代には庶民の間で現代に繋がる花見行楽が流行し、

そんなわけで桜は元来、信仰や娯楽の対象となっていたわけですが、
『歴史は眠らない』の 3 週目の放送の中で語られたように、
一方でいつしか武士道の死生観と結びつき、

「花は櫻木、人は武士」

などと、誇りある潔い死に様を桜の散る姿に重ね合わせるようになりました。

それがもっとも極端な形で現れたのが、
明治以降の国粋主義、軍国思想における桜の象徴性でした。
特に太平洋戦争の末期、二十歳前後の前途のある若者達が、
『同期の桜』を歌い、悲壮な思いで桜を見つめ、
桜にちなんだ名を付けられた特攻機で次々に命を散らせたのは、
桜にまつわる歴史の中で最も悲劇的なできごとでした。

今でこそ、毎年桜の季節になれば、
桜前線や開花情報がマスコミやインターネットを賑わし、
穏やかな陽気の下、花見にくり出す人で各地の行楽地がごった返し、
認知度を高めた日本の桜は外国人をも呼び寄せるようになりましたが、
軍国時代に生きた人達の中には、
今もなお、桜に悲愴感と戦友の面影を重ねる人もいるかもしれません。

日本人は季節ごとに様々な花を愛でてきましたが、
桜ほど長きに渡り、日本の歴史を映してきた花はないでしょう。
これからも、桜は日本の歴史に足跡を残しながら、
日本人とともに歩んでいくのでしょうが、
ニコル氏が番組の最後に語ったように、
もう二度と桜が悲しい歴史の象徴とならないことを願うばかりです。

こんな番組を見てしまった後だけに、
美しく舞い散る今年最後の桜を観ながら、
ちょっと深々と思いを巡らせてしまいました。

__________

The cherry blossom is a very important flower in Japan's history.

In Mount Yoshino, a popular place to do cherry blossom viewing, the cherry trees have been associated with Shugendo, an ancient Japanese religion.
Cherry blossom viewing had been amusement for aristocratic people since the 8th century,
and it also became the common people's amusement in the Edo period (1603-1868).

On the other hand, the cherry blossom had been a symbol of the samurai spirit.
The falling of cherry blossoms makes Japanese people think of an honourable death.

In the last days of the Pacific War, many young soldiers including teenagers died in the tragic suicide attacks known as the Kamikaze operation.
They identified their own life with the cherry blossoms.

While cherry blossoms amuse most people, they make some people feel sad.

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